久礼のカツオ文化

町並み

漁師町として初!国の重要文化的景観に選定

久礼川の河口を利用した内港(通称:船だまり)や、まるで迷路のように入り組んだ小さな路地。散策してみると家の前には魚をさばく「流し台」があったり、漁師の家と港が一体となったノスタルジックな景観が広がる久礼。2011年2月には、久礼大正町市場や旧炭倉庫群などの、漁業と木材搬出港として発展してきた歴史が、今も残る、漁師町として全国初となる国の重要文化的景観に選定されました。

漁民信仰

海への感謝と豊漁の願いを込めて・・・
祈りの町・久礼

漁は自然を相手にするため、危険を伴うことや想定外の不漁になることもあります。そのため久礼の漁師は古くから祭事や縁起担ぎを大事にしてきました。昨今は漁師の生活スタイルの変化や高齢化などの影響により、祭事の在り方が変化はしていますが、この町には漁師町の文化として色濃く継承されています。

久礼八幡宮秋季例大祭

火の粉舞う!土佐三大祭の一つ

旧暦の8月14・15日に行われる。戦国時代からの豊作祈願の祭だが、漁師も参加する中で豊漁祈願も加わるなど発展していった。約1tの燃え盛る松明を運ぶ様は圧巻!

恵比須神社

小さくとも愛着深い漁の神様

大漁祈願や商売繁盛の神様として親しまれている小さな神社。蛙股(上部の重さを支えるために、かえるの股のように開いた建築部材)に魚の彫刻を見ることができる。

コメシゴ

網にかかった祠を起源とする風習

2月中頃に住職と町の若者が久礼の浦を中心に歩き「コメシゴ」(=「光明信仰」の訛り)と声を上げて各家に線香を配る。厄除けなどのご利益があるといわれている。

よしおさん

その年の豊漁・豊作を占う儀式

旧暦の1月14日に行われる儀式。竹の先に飾りを付けて波打ち際に立て御供物とお祈りをし、その後、竹が倒れるのを待つ。その方向が海側なら豊漁、山側なら豊作といわれている。

掛けのイヨ

久礼の独特のお正月アイテム

小ぶりの鯛を2週間塩漬けにした後、更に1週間天日干しして作る久礼独特の縁起物。年末の大安の日に神棚などの近くに飾る。漁師にとってはしめ縄以上に大事なアイテム。

カツオの一大イベント「かつお祭」

「かつお祭」は、初鰹の時期に催される「かつお」にこだわったユニークなお祭りです。
ふるさと海岸では豊漁への願いと、かつおへの感謝の気持ちをこめて「かつお大漁祈願」と「供養祭」が行われます。

漁師町の人々

久礼の海と共に暮らす
それが変わらない日常

一本釣り船の漁師さんや早朝から市場で働く人。お客さんを笑顔で迎える久礼大正町市場の人。太平洋から昇るだるま朝日を狙うカメラマンなど。久礼の町を歩くと久礼の海と共に暮らす人々に出会えます。